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10年前の大教大附属池田小学校に学ぶ。

10年前の大教大附属池田小学校に学ぶ。_f0134669_174063.jpg朝から大阪へ。昨年から上の小僧の学校でPTA副会長を仰せつかり、全国国立大学附属学校PTA連合会総会へ出席。会場は、そう十年前にあの凄惨な殺傷事件が起こった大阪教育大学附属池田小学校である。会の初めに黙祷。総会は滞りなく終わり、次に講演会。講師は当校の小学校長先生であった。



10年前の大教大附属池田小学校に学ぶ。_f0134669_182859.jpg事件当時、彼は当小学校で教諭をされており、事件が起きた時は生徒と運動場で体育の授業だった。事件発生から当日の事、その後の事、そして現在の事。色々とお話をされた。とても辛かったと思う。でも事件を風化させてはならず、また子供たちを守るためには何をしなくてはならないか!と、あえてお話をされた。
10年前の大教大附属池田小学校に学ぶ。_f0134669_19793.jpg講演後、校内見学。事件現場であった教室は取り壊され、その場所はみんなの集いの部屋となっていた。校内も子供たちにとって安心かつ安全仕様になっており、教室、職員室も周りがすべて見渡せる、窓ガラスも透明かつ大きく作られていた。教室の並びもジグザグに構成され、対面の教室で何が起きているのか把握できる作りになっていた。

校内は常にモニタリングされており、生徒、先生の出入り、来校者の出入りが全て把握されるシステムとなっていた。ただ二か所だけは窓ガラスがすりガラスとなっていた。そこを通る生徒にフラッシュバックが起きてはならぬからだ。そう、ここは小学校から大学まで一つのキャンパスに収まっている。今もキャンパス内には当時を経験した多くの生徒が高校生となって在校している。

そして、校長室には亡くなった当時小学1年生・2年生合わせて8名の生徒の写真が飾られ、誰もが礼拝出来る様になっていた。その場に立った瞬間、涙が止まらなかった。今でもその写真の中の幼い子供たちの笑顔が脳裏に焼きついている。これからの希望に満ち溢れた幼い笑顔だった・・・。
二度とこの様なことが起きてはならないし、加害者を作ってはならない。安心して楽しく学べる学校、人を思いやれる、そしてお互いに助け合える人間性を育むことができる学校。そこには生徒、教師、保護者、地域がバランスよく機能していなくてはならない。
多くを考えさせられた日であった。
by homezou | 2011-05-28 23:20 | 学校